近年、高齢者数が増加している中で、老人ホームの数も年々増加してきています。
そんな老人ホームですが、将来的にどれくらいの数になっていくのでしょうか?
今回はこれからの老人ホームの数の推移についてご紹介していきます。
■現在に至るまでの老人ホーム数の推移
まずは現在老人ホームがどれくらいの数になっているのか見ていきましょう。
高齢者を入居させ、食事の提供・介護(入浴・排泄・食事など)の提供、洗濯や掃除などの家事供与、健康管理といったいずれかのサービスを提供する施設を「老人ホーム」と定義していますが、1989年の段階で施設数は155ヶ所しかなかったものが、2013年には8,499ヶ所にまで増えており、入居定員数も349,975人となりました。(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038009_1.pdf)
増加したきっかけとして、まず平成12年の新たに介護保険制度が施行され、民間による有料老人ホーム運営がしやすくなったこと、さらに有料老人ホームの制度改正によって定員10人以上という要件を廃止し、対象サービスを先程紹介した4つのサービス(食事・介護・家事・健康管理)に増やしたことなどが挙げられます。
■将来推計人口から見るこれからの老人ホームの数の推移
現在も年々増加している老人ホームですが、将来的にはどのような推移を見せていくのでしょうか?
日本の将来推計人口(http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/s1_1_1.html)を見てみると、2016年度で65歳以上の高齢者数は3,460万人でしたが、2020年には約200万人増加の3,619万人、さらに2040年には3,920万人と、年々増加していることが分かります。
このため、より一層老人ホームの需要は増えるのではないかと考えられ、老人ホーム数は増えていくと考えられます。
■サービス付き高齢者向け住宅も増加している
老人ホーム以外にも、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)なども現在増えてきています。
2011年の段階でサ高住の登録戸数は3,448戸だったのですが、2018年3月末時点で229,947戸にまで増えています。(https://www.satsuki-jutaku.jp/doc/system_registration_01.pdf)
サ高住は介護とまではいかないものの、生活のサポートをしてもらいたい方に人気の住宅です。
このような老人ホーム以外に高齢者が活用できる施設も年々増えてきていることが分かります。
これからの老人ホームの数の推移も現在と同様に年々増えていく可能性は十分に高いと言えます。
また、今後老人ホーム運営に関して制度改正などにより運営しやすい状態になればより一層数を増やしていくことでしょう。
老人ホーム数が増えていけば、介護者側の選択肢も大きく広がります。
将来的に自分に合った老人ホームがより見つかりやすくなっていく可能性は高いです。