老人ホームで行われる食事や排せつ、入浴などの入居者の体に触れる介護は、介護職員初任者研修以上の資格を取得しないと行うことができません。
施設では体に触れる介護以外に入居者の見守りや話し相手、レクリエーションの準備、ベッドメイキング、食事の配膳、掃除などを行う資格なしの職員もいます。
それに加え、老人ホームではボランティアでお手伝いしてくれる方も少なくありません。
老人ホームでのボランティアについてご紹介しましょう。
■ボランティアの利用方法について
老人ホームは需要が高まっているものの、介護職員が不足している現状です。
介護職員の負担を減らすため、ボランティアとして様々な取り組みが個人や団体で行われています。
都道府県や市区町村にある社会福祉協議会では、ボランティアセンターが設置されています。
ボランティアセンターではボランティアを利用したい人とボランティア活動をしたい人の仲介を行っており、そこで老人ホームでのボランティアの募集が行われているのです。
また、健康な高齢者自らが地域を活気づけるため、介護支援ボランティア制度を導入した地域もあります。
これは登録した高齢者が地域や介護施設でボランティアを行うとポイントがもらえ、溜まったポイントを介護保険料に当てることや、介護施設へ寄付することが可能です。
■老人ホームで行われるボランティアの内容
ボランティア活動の内容は老人ホームや団体によってそれぞれ異なりますが、
自分の趣味や特技を活かしたボランティア活動が行われています。
主に次の活動が行われているのでご紹介しましょう。
・高齢者とお話
・朗読
・歌や音楽演奏・演芸など
・講座や教室
・庭や花壇のお手入れ
・施設や周辺環境の掃除
・お茶入れ、配膳のサポート
・散歩や買い物の付き添い
・趣味の手伝い など
■ボランティアに報酬はあるのか
ボランティアと聞くと無報酬のイメージがありますが、ボランティア団体では参加者にわずかですが報酬を支払われていることが多いです。
ボランティアは自分のペースで行えるのが魅力ですが、長く続けてもらえるように、個人の負担軽減のために行われています。
自治体によって金額は異なりますが、1回500円や食費や交通費を含め1回2000円となっている団体があります。
専門的な業務のボランティアではもっと高い報酬が設定されているようです。
他にも報酬ではなくポイント制を選べるケースもあります。
老人ホームでは基本的に施設の職員が働いていますが、中にはボランティアで様々なお手伝いをされている方がいます。
自分の好きなこと、得意なことで高齢者や介護スタッフを支援できるので、気になる方はボランティアセンターやボランティア団体に登録してみてはいかがでしょうか?