自分が高齢者になった際、老人ホームへの入居を考えることもあるでしょう。
ですが、費用面が心配で入居を躊躇してしまう人もいます。
入居するためにはどのくらいの費用が掛かるのか、貯蓄はどれくらいしておいた方が良いのか、そんな疑問を解決していきましょう。
■老人ホームの相場を知ろう
まずは、どれくらい費用が掛かるのかを知るためにもと老人ホームの入居に掛かる相場を確認していきましょう。
・特別養護老人ホーム
生活が困難な高齢者が利用できるとあり、比較的安価であると言えますが、月額利用料は6万~15万円程となるでしょう。
ですが、入居一時金は必要ありません。
・介護付有料老人ホーム
介護サービスや医療体制が充実している施設で、月額利用料は12万~35万円程が相場となっています。
入居一時金は、必要ない施設もあれば1億円以上掛かる場合もあります。
・サービス付き高齢者向け住宅
自立した高齢者や比較的元気な高齢者が入居できる施設で、月額利用料は5万~25万円程となります。
入居一時金ではなく、敷金や事務手数料が必要となります。
・グループホーム
認知症の高齢者の受け入れも可能な施設で、月額利用料は12万~20万円程となります。
入居一時金は数十万円程でしょう。
■相場から貯蓄額を考える
上記のほかにも様々な老人ホームがありますが、どの施設も数十万円ほどの月額利用料が必要であると考えることで、貯蓄について考えることができるのではないでしょうか?
年金だけで賄おうと考えていた人にとっては、厳しい現実となるでしょう。
では、現実にどのくらいの貯蓄が必要であるか計算してみましょう。
例えば、入居一時金が500万円、月額利用料が15万円の老人ホームの場合、1年間で掛かる利用料は180万円です。
仮に75歳から85歳まで入居することになれば1800万円必要になります。
ですが、月額利用料のほかにも雑費やお小遣い、旅行費などを考えると年間50万円ほど余裕を持った方が良いでしょう。
そのため、入居一時金500万+利用料1800万+雑費500万=2800万円となります。
75歳に老人ホームに入居することを考えても、それ以前に病気をする可能性もあれば、子供が結婚・育児をするなど様々なイベントがあるでしょう。
それらのことをしっかりと考えて生活をやりくりしていかなければいけません。
そのためにも、会社を退職するまでに最低でも1000万円ほど貯蓄をしておくと安心かもしれません。
老人ホームへ入居するためには、今からでも貯蓄を始めておくと良いでしょう。
貯蓄をする年齢が若いほど、高齢者になったときの安心感が増えるので「まだ大丈夫だろう」と安易に考えずに自分の老後について考える時間を設けるとことが大切です。