老人ホームの現状と課題は…

2018.09.08

介護施設や老人ホームなどの施設数が増え続ける一方で、介護業界は未だ暗闇の中にいると言えます。
老人ホームの現状と課題を解説しましょう。

■イメージが悪い老人ホーム

未だに、老人ホームに対して「人里離れた場所で、薄暗い施設の中高齢者をすし詰めにして適当な扱いをされている」という暗く古いイメージを持った人、「老後は自分が育てた子ども達に介護をされたい」という時代の流れからして難しい希望を持っている人がいます。
老人ホームはそのような考えを変えたいという人の思いから、都会に近い場所で利便性も高く、ホテルのようにくつろぐことができる施設も多くあるのです。
そして現在の少子高齢化社会において、若い働き手が介護のために離職をしていくと、ますます税収が減り若い世代のパワーが失われ、日本は苦しくなっていきます。
老人ホームは多数作られているにもかかわらず、やはり価格の安い施設から人がどんどん入っていき、パンク状態や待機が多く何年待ちという状態になってしまうのです。
価格が高いという人もいますが、ただの家賃ではく介護費や土地費、その他様々な経費、そして何より命を預かる仕事であるという点において、低価格であるという1点のみを入居の条件にしてしまうのは早計であると言えるでしょう。

■老人ホームにおける介護職員もやはり人手がたりない

他の業界でも人手不足が言われていますが、働き手がいなくなってきていることは介護業界も同様です。
まず医療業界と同じように、介護業界は高齢者の命を預かる仕事をしているにも関わらず賃金が低いこと、そして低賃金なので人が集まらず、人手が減ることで老人ホームでの労働環境がどんどん過酷になっていることが問題となっています。
確かに介護職員は手術などで劇的に人を助けるようなことはしませんが、日々を安全に過ごせるように配慮し24時間体制で見守るという点では医療現場と殆ど変わらない仕事をしていると言っても過言ではありません。
課題はいかに賃金を上げて労働環境を良くしていくか、それによる人の流失を防ぎ、入ってくる人を増やしていくかが重要となってくるでしょう。

■課題となるのは働き手の賃金向上と労働環境の向上

老人ホームでのサービスを良くするには、やはりサービスをする側がより向上心を持ってサービスができる環境を整えることに他なりません。
そのためには賃金向上と、労働環境の改善、向上が最重要課題となります。
増え続ける高齢者に比べ働き手の若い世代は減少傾向にあるのですから、より良い環境で働ける場所へ人が流れ、そうでない場所の人が減るのは当然です。
サービスをする側の課題を解決できなければ、介護業界の未来は暗闇の中のままでしょう。

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