長寿かつ健康に!動物との触れ合いがもたらす効果

2019.01.16

動物と触れ合って療養する「アニマルセラピー」。
老人ホームでも心のケアをする目的で、アニマルセラピーを導入している施設もあります。
動物と触れ合うアニマルセラピーですが、具体的にはどんな効果があるのでしょうか?
今回はアニマルセラピーがもたらす効果についてお話したいと思います。
今後、老人ホームでの導入を検討している人も参考にしてもらえれば幸いです。

■生理的効果
人は動物と接すると「ドーパミン」と呼ばれる成分が分泌されます。
ドーパミンは「楽しい」「嬉しい」といった感情の根源なので、動物に触っていると楽しい気持ちになりやすいのです。これを生理的効果と言います。
老人ホームでは、笑顔を見せない利用者もいますが、動物と触れ合って笑顔が出てきたという人もいます。
利用者が楽しい気持ちになり、雰囲気が良い老人ホームになっていくでしょう。

■社会的効果
社会的効果とは、動物と触れ合うことで老人ホームの利用者同士や、スタッフとの交流が円滑になることを言います。
・今まで口をきいてくれなかった人が話してくれた
・会話が増えて友達ができた
このように人間同士の交流の手助けをしてくれます。
人間関係のトラブルが多い老人ホームでは非常に効果が高いセラピーと言えるでしょう。

■血圧の改善
アニマルセラピーは血圧の改善にも効果があります。
人間はストレスを感じると「コルチゾール」と呼ばれるホルモンを分泌します。
コルチゾールが過剰に分泌をすると、副腎に負荷がかかり高血圧の原因になるのです。
副腎は体内環境を整える重要な機関なので、ストレスをかけてしまったら体調が崩れてしまいます。
何かとストレスが溜まりやすい老人ホームの生活。ストレスが原因で高血圧になる人も。
動物と触れ合うとコルチゾールの分泌が抑制されるため、血圧や体内環境を正常に保つことができます。
血圧が落ち着くので、心疾患や脳卒中のリスクも低くなる効果があります。
病気のリスクと戦う老人ホームの利用者には嬉しい効果です。

■リハビリ効果
老人ホームでは、犬を用いたリハビリを実施している施設もあります。
手足が衰えてきた高齢者にボールを投げさせ、それを犬に取ってきてもらうというリハビリです。
シンプルですが、リハビリに犬を参加させることで「リハビリ=辛い」という感情を取り除くことができます。
楽しくリハビリができるため、本人も老人ホーム側も助かります。

動物との関わりは寂しさや不安と戦う高齢者に癒しを与えてくれます。
動物アレルギーという人以外は、アニマルセラピーを受けてみる価値があるでしょう。
また、動物に苦手意識がある人でも、一回受けてみたら動物が好きになったという人もいます。
人に笑顔を与えてくれるアニマルセラピーが多くの老人ホームで広がっていけばいいですね。

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